映画『殺人魚獣 ヘビッシュ』

ジョーズ、アナコンダに続くかどうかは分からないしジョーズとアナコンダを「最恐魚獣」とひとまとめにするのはかなり豪腕ではなかろうか。というのはともかくとして、そういう類でかなり良い方だったのではないかと個人的には思う殺人魚獣ヘビッシュ、いや安いけどさ。

 国かなんかがつくったらしい不妊治療されたレッドスネークヘッド(なんかデカくなって知能が高くなって、あと人を食うようになった。どうして……)が逃げだしてしまった沼で巻き起こる人間VSヘビッシュの争い。ところで原題が「SHARK HEAD SWAMP」であることから分かるように、こいつらはあくまでも不妊治療されたレッドスネークヘッドであり、ヘビッシュではないので、作中で「ヘビッシュだ!」という台詞があったりもしない。ヘビッシュなんてこの世にはいない。ヤツの名は「不妊治療されたレッドスネークヘッド」だ。


 個人的に偉いなと思ったのは、たくさん死んでくれたことだね。名も知らぬモブは勢いよく死んでくれるし、名前があるキャラも順番に問題をおこしながら死んでくれる。モンスターパニック映画は人が動物に襲われて死ぬところを観に来ているわけなんだから、いっぱい死んでくれるととても嬉しい。前半の「謎の生き物が沼に人間を引きずり込んでいる」という流れから、ヘビッシュ(彼の名前はヘビッシュではない)だと判明してからのやっすいCGのヘビッシュが人間に襲いかかるようになるのも良かった。安いけど。やっぱり殺人鬼映画は人を殺してなんぼだし、モンスターパニック映画は人を食ってなんぼだよって気持ちが思いだされる。

 ところでこの映画、なんかCM休憩でもあったのか、ちまちま「ここに、CMが、入ります!」みたいなところがちまちまある。なんだったんだろうね。テレビ映画なのかもしれないね。

サメとゾンビと空伏空人

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