映画『ロシアン・ブレイカーズ』

 みんな大好きロシア。あいつも大好きこいつも大好きロシア。アイドルのタチャンカが使っていて、この映画でも登場する軽機関銃の名前は「DP28」、シージだと「DP27」。そういう風に呼ぶこともあるらしい。俺はマニアだぜ。と主張がしたいのかタチャンカくん。

 そんなわけで『ロシアン・ブレイカーズ』である。すげえたまたまなんだけど、ちょっと前に観たロシア映画『魔界探偵ゴーゴリ』と同じ監督だったらしい。イゴール・バラノフ監督。結構注目してもいいかもしれない。魔界探偵ゴーゴリも残り二部作を観ないとね。

 祖父も強盗。父も強盗の強盗一族の末裔、ナイチンゲールが強盗を繰り返したのちに、とある田舎で暮らすようになる。その田舎は国から立ち退きを厳命されていたが、田舎の空気を気に入っていたナイチンゲールは、役人を追い払ったり殺したりをしているうちに義賊として受け入れられていくようになる。

 ロシア映画独特の間と小説的台詞回しが発揮されたアクションコメディで、かなりお気に入り。ただただ暴れたいだけなのかもしれない義賊が、ただただ気に入っていただけの田舎を守ったのかもしれないし、自分を殺そうとしてくる警察を逆に殺しただけかもしれない。

 ラストのVS軍人の銃を使えない状況をつくり、かつ絵的に綺麗なナイフバトルは一見の価値があると思う。エンディングのセンスもかなり良い。

 ゴールデンガンを構えて、金歯を見せつけながら笑うナイチンゲールがかなり良いキャラをしていたので、バカなロシアン映画を観たいときに覗きこんでもいいのではないでしょうか。ロシアの映画の間がね。結構好きなのよ。

サメとゾンビと空伏空人

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