『ブラッド・レッド・スカイ』

 『ドント・フリーズ』から始まる、舐めてた相手が実はやべーやつだったの流れ。今回は舐めてた乗客が吸血鬼だった! オッケー!

 一発ネタすぎるネタを抱えて搭乗したお母さんは、意外と賢い(しかし結局こいつらなんでハイジャックを行ったのかよく分からない)テロリストと今時珍しいオネエじみたオネエと戦うことになる。テロリストも想像してまい、この一般人の中に吸血鬼がいるなんてな!! まあ普通に負けるんですけど。吸血鬼、弱点多いんで。あとお母さん普通に腕力がないんで。

 いや、吸血鬼がでてくるわけだからてっきり「範馬勇次郎VSオリバの力比べ」になると思うじゃないですか。でも実際は「宮本武蔵VSピクルの力比べ」になるんですよ。普通の人間が普通に恐竜と渡り合える古代人と普通につばぜり合いできるんですよ。

 普通に人間と力比べするし、結構力を込めてナイフを刺して殺すし、なんなら武器持って攻撃したら普通にそれを奪われる。最後の戦いに挑むために急にひとりの男をわざわざ噛み殺して血をたらふく飲んで負ける。負ける。お母さん普通に負ける。

 だからなんというか、「舐めてた相手がヤバいやつだったけど特に強くはなくて普通に負けるんだけど、色々結果的にテロリストよりもバイオテロを敢行してしまったお母さん!」という類の映画。テロリストが殺した数よりお母さんがおこしたバイオテロの方が被害が大きい。キャラのたっていたオネエの殺人鬼がただの奇声をあげる人殺しに格落ちしてしまったのもお母さんのせい。そしてガキは死体からナイフを抉りだすことに躊躇はしないので、多分こいつは良いテロリストになるんじゃあないでしょうか。そんな感じ。

サメとゾンビと空伏空人

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