魔女の宅急便【実写】
邦キチが記念すべき第1話で紹介していたやつである。邦キチが紹介した。ということから分かる通り、邦画で、わりかし動きがやかましく、パワープレイな映画である。
勘違いしているであろう人も多いだろうが、これはジブリ映画「魔女の宅急便」の実写化ではない。『ジブリ映画「魔女の宅急便」の原作』の実写化である。
なので舞台がちょいちょい異なる。これは決して、映画の予算がないため日本国内で撮影したからではないのである。ちなみに、日本みたいだけど日本ではないどこか東洋の国らしい。どこなんだろう。小豆島ということは分かるんだけど。
ところで、魔女の宅急便の話になると必ずと言ってもいいほど出てくる「ニシンのパイを焼くお婆ちゃんと、あんまり嬉しくなさそうな孫」だが、本作には出てこない。その代わりに「すごい愛想もなくパンを受け取ってずいとお金を渡してきて、落としても特に気にせず扉を閉めるお婆ちゃん」と「キキに自分の陰口を言っているクラスメイトへ呪いの手紙を届けさせた女」が出てくる。
ちなみにこのお婆ちゃんは原作者である。よく目を見てみるとカメラを気にしていることがうかがえる。冒頭のナレーションも原作者である。原作者を酷使する映画。
映画の映像自体は清水崇監督(呪怨の監督)(呪怨!?)ということもあって、個人的には一定のクオリティを確保していると思う。箒で飛べなくなって落っこちてしまったとき、両手が擦り切れて血が出ているときの描写とか、結構普通に痛そうだ。誰が魔女の宅急便で箒にべったりとついている血痕を見たいと思ったよ。とんぼが墜落したときの腹もまあまあ痛そうだったので、是非そういうところに注目してもらいたい。なんか、たまにカメラワークがホラーなんだよなぁ。
この映画の最大の特徴は多分「みんな性格がピーキー」であることだろう。呪いの手紙を届けて貰おうとするモブから分かる通り、全体的にけんか腰である。とりあえずみんな煽る。空を飛んでみたくて箒を盗んだ子供に対して「分かった、掃除でもする?」と言いだすキキに、とんぼの手作り飛行機を見て「空飛びたいんだ」と薄ら笑いだすキキは実写版でしか見れないだろう。とんぼは飛行機に近づくキキを近づくなとはったおすよ。キキをはったおすとんぼも多分実写版でしか見れないだろう。よく分からないが、作中に登場する人たちみな感情が昂ぶると「箒をテーブルに叩きつけたり」、「そこらにあったバケツを蹴り飛ばしたり」する。なんかよく分からないが、人やものにあたる人がまあまあ多い映画である。妙な治安の悪さは、ホラー映画チックと言ってもいいかもしれない。そうか?
ちなみに、小さなマツコ・デラックスみたいな人が雨の中歌い出すが、あれは一体なんだったのか。俺はいまも分かっていない。
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