『モンスターハンティング 復讐の狩人』

 これは先に言っておきたいんだけど、決してずっと画面外で戦っているから低評価というわけではない。理由はネタバレこみです。

 すごいモンハンみたいな邦題がつけられた本作。本家モンハンの実写映画は人VS人が長かったが、この映画はおじさんの一人芝居が長い映画になっている。

 というのも、どうやらモンスターに娘を殺されたらしいハンターのおじさんが、娘の復讐を果たすために様々なモンスターと戦う。という話ではあるのだが、なぜか知らないがモンスターと戦うのは画面外なのである。

 戦いに出た次のシーンではもう家に帰っていて、首を投げ捨て傷にお手製の薬を塗る。そんなことをずっと繰り返している。

 家での生活に魅力があればいいんだけど、本当に「なんかつくる→モンスターを狩りに行く→傷だらけになる→薬塗る→寝る→なんかつくる」のローテーションで、別にそこに面白さらしきものはない。

 さらに言えば、画面外で戦っているものだから、モンスターは首でしか「相手がなんだったか」が分からず、モンスターと戦う系ファンタジーの楽しい部分が削られてしまっている印象がどうしても強い。なんなら帰ってきたら乗ってた馬が死んでたこともあるからね。なんか知らんけど死んでたんだよ。

 モンスターとの戦いは傷などで想像してください。という視聴者の想像力をかき立てるつくりである。という可能性も捨てきれはしなかったんだけど、最終戦は普通に画面内で戦うので、単純に予算の都合である可能性が高い(最終戦が画面内で戦っていた理由は、敵が首だからだろう。なんかかなりごまかしてたけど)。

 だから、娘の復讐相手を画面外で倒して「終わったよ……」とか言われても、敵が誰なのか知らないからなんとも言えないんだよ。復讐ものって敵を知らないと非常に困るんだな。ということが分かる映画。

 ところでこの映画の低評価理由なんだけど、主人公が殺されるのも画面外だからです。なんなんだよ

サメとゾンビと空伏空人

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