『きさらぎ駅』

 感想書くの忘れてたので、さらっと書こうぜ。
 なにをどうしてか、なんで今更か。ネットロアのきさらぎ駅をネタにした映画。きさらぎ駅というのは知らない間にたどり着いた知らない駅、帰ろうとしていたら遠くから太鼓の音が聞こえてくるし片足のジジイに声をかけられるしなんか恐いんだけどという話で、本作もそこが再現されている。あと死ぬ要因の若者と酔っ払いが4人いる。なにそれ、きさらぎ駅にいた? いたんじゃない? ひとりだとは言ってなかったような気もするし。

 ところでこのきさらぎ駅に行くには異世界エレベーターを通して行く必要があるんですけど、もしかしてこの企画考えた人「裏世界ピクニック」読んだ?

 前半は実写を使った安いADVみたいな画角で話が進行する。FPS視点というよりは、画面端をクリックすると四方向を向くことができて、急に実写キャラが出てきてビックリするみたいなああいうやつ。前に進みたいときは画面中央をクリック。実写キャラの切り抜きが甘くて、ちょっと色が見えるのは気にするな。

 んでその噂を聞いた主人公がきさらぎ駅に向かうのが後半。噂は聞いてるからなにが起きるのかも知ってるし無双できるぜ! と肉体解決をする……かな? いやまあしてると言えばしてるんだけど、噂では画面外で見れていないところも知っていたり、そもそも1周目であったことが「起きていなかった」り、なんか全員助かるルートを目指すわけでもなく、普通にナイフドロップ用チンピラは見捨てられるし、なんか、「実質2周目で知っている」というメリットが作劇的になんも活用できてるようでできてなくて、あからさまに殴るための棒があるせいでチンピラがドロップしてくれたナイフもたいして活躍しないし、面白かったんだけど、よくよく考えたらあのADVパートなに? とか、基本的に爆発するシステムはなに? とか登場人物5人いるけど5人を使い切ることができなくて殺し方適当すぎない? とか、2周目にトンネル内で電灯が破裂するシーンがなかったのはなんで? とか、まあ素直に言えばもう少し話の筋にやる気だしてほしい映画だな。最後の展開はちょっと面白かったけど、別に主人公が助ける保証もないし、逆に主人公が最後まで助けきる可能性もあるわけで、「途中まで助けるけど最後は裏切る」予想をするのは難しくない? お前はなにを見たの?

サメとゾンビと空伏空人

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