『カラダ探し』
橋本環奈が出ている映画はとりあえず観る、そんな作法が俺にはある。
そんな行動を続けてたらなにか仕事に繋がる可能性も考えるのが最近の人間らしいですが、「橋本環奈主演の映画はだいたい橋本環奈はそんな目立たない」「なんかよくぽつねんと立ってる」とか言ってるので多分一生来ないと思います。今回の橋本環奈はやはりそんな目立たないし、なんなら笑顔苦手なのかもしれない……。と思う感じです。どこでそう思ったのかは劇場で。
人殺しに殺されて(今回の映画においてこの人殺しの出番は冒頭しかありません)バラバラにされてしまった子供が、自分の体を探してほしくて6人の高校生をループ世界に誘い込む。ループの解放条件は子供の体を全て見つけること。その間、体をバラバラにされて血だらけになっている子供が襲いかかってくるから気をつけよう! なんで探してほしい側が襲いかかってくるんですか? 知らねえし、あとで進化もするよ。デジモンみたいだね。
本作はポスターにもあるように、『IT/イット』のワーナー・ブラザースが送るホラー映画だ。傍から見りゃあ一体なにに乗っかかってるんだ。『レディープレイヤー1』のワーナー・ブラザースが送る『銀魂』も出来ちゃうじゃんか。と思わないでもないキャッチフレーズだが、見終わった後だと「言わんとすることも分からないでもないな……」という気持ちにもなる。
思いだしてほしい。『IT/イット』は言うまでもなくホラー映画の金字塔であり、なんかよく分からない映画を教えてくれるネットミームである。僕はこの当時ぐらいのよく分からない映画を勧める文化が好きだった。変な映画が好きなのであってゴミが好きなのではない。
話がそれたが『IT/イット』はホラー映画であるが、同時に青春映画でもあった。ほらお前、あったじゃん。湖の中に飛び込むあれとか、自転車でちょろちょろ走るところとかいじめっ子を石で撃退するとことか。思いだしてみればペニーワイズが襲ってくるにも関わらず、ノスタルジックで思い出深い部分も確かにあった。『IT/イット』はホラー映画であり青春映画でもある。というのは、多分(特に新しい方)の『IT/イット』を見た人ならば分かってくれるんじゃあないかと思う。
そういう意味では今作もホラー+青春映画で、『IT/イット』を模倣しようとしたのではないか? という部分もあった。
なにせこの映画、血塗れの子供にぶっ殺されたり死体を集めたりしながらも、同時に囚われている彼らの学園青春ものも進行していくのだ。
「どうせ殺されてもループするだけだから、実はそんなに恐くなくね?」ということに気づいてしまった主人公たちは、死体探しの中で庇ったりする中で友情が芽生えていき、明るく楽しいループ世界での青春を送るようになる。
ハブられていた橋本環奈も友達ができるし、いじめられていたオタクは優しいギャルと仲良くなる。嘘じゃない。オタクに優しいギャルはここにいる。
大量の血をまき散らしバラバラに千切られ串刺しにされ橋本環奈は口の中に腕を突っ込まれて貫通して死ぬシーンと(ところでこれはどうでもいい話ですが、串刺しにされるシーンが二度あり、それはどちらも同じキャラであることから「ああ、なるほど。串刺し人形をせっかくつくったから複数回串刺しにしたんだ」となります。これはバラバラにされているシーン、上半身と下半身を分断されるシーンでも思うことがあります)、皆で水着を着て海ではしゃぎまわり、チャラ男を撃退して、波打ち際を走って逃げるシーン。それが同居する映画。
ホラーと青春を繋ぎ合わせるように、adoが流れる。嘘じゃない。これが流れる。
『ado』が印象的に流れてるんだから、『ワンピース FILM RED』ぐれえ人気になんてくれねえかな~って思いながら俺は密かにこの映画を勧めています。フィルムレッドはまだ観てません。
最後にどんな感じにadoが流れてるかをPVで説明しますね。本当にこんな感じです。正直今年一番好きかもしれないので暇な人観に行ってくださいよ
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