『ホラーマニアVS5人のシリアルキラー』
「ホラーは映画のいちジャンルで主流ではないけれども、様々なジャンルと組み合わせることで化学反応を起こすんだ」みたいなセリフがあるんだけど、そのセリフはとても正しくホラーといういちジャンルの評価として良いセリフだなと思うんだけれども、そのセリフを言うのはホラーマニアである主人公ではなく、死ぬために用意されたモブキャラが言っている。主人公が言うべきでは?
ポスターで斧を構えて返り血を浴びている主人公(しかし、そんなシーンはない。斧は構えている)は酒に溺れて気絶している間に、シリアルキラーの集会に参加することになってしまう。ホラーマニアな主人公は、シリアルキラーから身を守れるか!
ところでこのポスターから察するところがあるかもしれないけれども、「VS5人のシリアルキラー」というタイトルなのに周りにいるシリアルキラーと思われる人間が6人いる。明らかに1人主人公の味方になる伏線である。というか、そいつが「シリアルキラーに私怨があり、シリアルキラーを殺して回っている殺人鬼殺し」という設定があるせいで、わりと主人公が食われてしまっているところがある。
ホラーマニアである主人公は、特にホラーマニアらしい言動もホラーマニアらしい戦法もとるわけではなく、ホラー映画の巻き込まれわめき枠のままエンディングまで駆け抜ける。
主人公が目立て。とは言わないが、主人公なんだから目立つような人間であれよ。とは思う。最初から最後まで「なんなんだよこれは!」の姿勢を崩さずに、そもそもシリアルキラーとVSしないのは、コンセプト的にどうなのよ。となる作品。一回ぐらいはVSするかもしれない。
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